笔础狈厂驰レーダー、南极最大の大気レーダーに 南极対流圏?成层圏の高解像度観测始まる

2012年5月5~8日に観測された大気散乱エコー強度の時間高度断面図 © University of Tokyo/NIPR/Kyoto University (K. Sato, M. Tsutsumi, T. Sato)
オレンジの○は昭和基地における気象庁のラジオゾンデ観测により得られた対流圏界面の位置。対流圏界面ではエコー强度が强くなっており、时间的に大きく変动していることが明瞭にとらえられている。
南極昭和基地大型大気レーダー(PANSYレーダー)(PANSY:Program of the Antarctic Syowa MST/IS radar、東京大学大学院理学系研究科佐藤薫教授代表)は、2012年5月初めに、第53次南極地域観測隊により全体の1/4にあたるシステムの調整を終え、オーストラリアDavis基地の中型の大気レーダーを超えて、南極最大の大型大気レーダーとしての本格観測を開始した。これによってブリザードをもたらす極域低気圧の物理的解明や、オゾンホールにも関係する対流圏界面の時間変動などの研究が可能となる。現在、きわめて良好なデータが得られており、対流圏と成層圏の空気交換の様子がわかってきた。
笔础狈厂驰レーダーは、第52次南极地域観测队により2011年2月に南极昭和基地に建设された世界初の南极大型大気レーダーである。国立极地研究所堤雅基准教授を中心とする作业チームにより同年3月に部分稼动による初期観测に成功したが、その后の记録的な大雪被害のため、観测を中断していた。第53次队では、18年ぶりの南极観测船「しらせ」の接岸断念という非常事态となったが、京都大学大学院情报学研究科佐藤亨教授を中心とする作业チームはこれを乗り越え、2011年12月下旬からの约1か月半の夏期间に、予定されていたアンテナの大移设作业を完遂した。そして、越冬中に予定されていた1/4のシステム调整を本年5月に终え、対流圏?下部成层圏の本格観测を开始した。
2012年11月出発予定の第54次队では、笔础狈厂驰レーダーフルシステムを稼働させる予定。これによってさらに上空の中间圏や电离圏での大気现象の解明にも取り组む。环境が苛酷であるため他の纬度帯に比べて遅れがちであった南极大気の観测的研究に大きな进歩がもたらされ、気候の将来予测の精度向上などが期待される。

